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アキバ行ってTRPGやってきました。(簡潔)
普段参加してるサークルとはぜんぜんベツモノの集まりなので、味わいが違ってて楽しかったです。今日は元来同人のお友だちもつれてったしね!! TRPGは生まれて初めて遊びますーという方。でも、即興の恋愛モードへの対応が異常に早かったのは、やっぱり、いつもいっしょになり茶とかをやってたせいでしょうか……?
今日のキャラはバロールピュアの変則支援系、というか敵妨害系。古代種。ワークス/カヴァーは、ねこ/ねこでした。つまり猫です。オーヴァード猫です。
ある程度経験点があってはじめて言えることですが…… バロールピュアの古代種って、マジで、反則だった(笑
一度GMをやったときにバロピュアっ子に泣かされた経験から、バロールの妨害系特技を中心で取り、さらに《時の棺》《孤独の魔眼》さらに《黒星粉砕》と単発優秀エフェクトをすべて取得。それだけだとキッツイ&経験点のおかげで余裕があったのでDロイス:古代種をとって《フラットシフト》と《イモータルライフ》を習得。
一言で言うと、鬼、でございました(笑
《フラットシフト》+4D10攻撃特技は鬼コンボ……
ちなみに、予備のために作っていったもう一つのキャラは、一言で言うと、「従者を複数作り、ブラックドックの白兵特技を持たせ、複製体の《融合》で誰かに貼り付ける」というキャラでした。GMには「えげつない」といわれました。使いたかったけどまあ仕方ない。後悔はしていない。(笑

メンツの半分がFHエージェント、UGNエージェントがひとり、オーヴァードだけど何も知らない一般人がひとり、ぬこ一匹(笑) というメンツのせいか、大変に笑いあふれるセッションでした。
気付くと冗談で出したロイスキャラがNPCヒロインに格上げされていてびっくりしたりもしましたが、まあ、それは次回以降の回収でしょう。

メモ:NPCヒロイン 椿屋 細 (つばきや・ささめ)
祖母と叔母と一緒に暮らしていた14歳の女の子。一言で言うとツンデレ(笑) 幼馴染の坂崎アシルこと「悪魔くん」とどつき漫才をし、周りから恋人認定されていることを怒りつつも否定をしていなかった平凡な女の子。
しかし、大人しくてトロいアシルがオーヴァードであることも、愛猫メアリーの正体が《命婦のお業(みょうぶのおごう)》という千年生きた化け猫だったことも知らない典型的な初期ロイス一般人…… だったはずが、なぜか実は起源種オーヴァードだったことがわかって拉致される。
次回以降敵として出てくるかもしれない……


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今更語るような事項でもないのですが、語る機会があったので軽くまとめ。

801と一口に言っても今は裾野が広がりすぎているので、一概に語れないというのが、まず、大前提。キッチュでチープなBLもあれば、私小説的な二次創作のヤオイもあり、一種ジェンダーSFの世界へとつっこんだ思弁的な同性愛ファンタジー、とにかく幻想文学の領域に留まっている少年愛、とすべてがごった煮になってるのがまず現在の801界の現状です。ひとくくりにしろというのが無理です。
まあ、強いて言えば《ミステリーとは何か》みたいなものでさ……
ミステリファンの某方によると、「面白いものはミステリで、面白くないものはSFにしとく」という噴飯モノ(笑) というかまったく同じことを当時のSFファンも言ってたような話があるのですが、真面目な話、801の魂を持った異性愛モノもあるし、どう考えても801的な要素を欠いた恋愛モノも、この世界にはあるのです。

でも、なんで女性が強いて男同士に萌えるのか? そして、女性向けにかかれた創作物ではなく、一般に少年向けとされる作品が801二次創作の対象となるのか。

ざっくりとした話だと、まず、801の最も前提となる部分は、「801に登場する男性キャラクターは、男ではない」という部分です。
まあ、ここは書き手によって非常に左右されるところで… いわゆる商業BLの世界だと、「非常にリアルなホモ」が好まれる傾向にあります。ここの世界の人たちは、ふっと気付くとオコゲになっていたりする(笑) けれど、そういう世界でも、気付くと性的志向がゲイの男性だけが存在し、しかもそれが日常的に受け入れられてまったく違和感が無いという設定が成立していたりします。
その世界にも、現実における、完全な意味でのジェンダー・セックス・セクシュアリティすべてが男性、というキャラクターは存在しません。だからそういう世界に女性が登場すると、良くも悪くも非常に存在感が出てきてしまう。女性にとって、ジェンダー・セックス・セクシュアリティすべてが女性である、というキャラクターを書くのはたやすいことだからです。そして、《たやすい》がゆえに、そういったキャラクターは恋愛物語の主役になりそこねます。
801における本質というのは、ようするに、既存のジェンダーをリセットすること… にあると私は思っています。
男性=非・女性 であって、世間で言うところの《男》と、801に出てくる《男》は、まったくのベツモノです。逆をいうと、801における主要登場人物は『非・女性』であればなんでもよく、そこになれてしまった読者・作者は、複雑な手続きを経て、キャラクターからジェンダーというルールを取っ払うことを覚えてしまいます。
つまりいわゆる、『女体化』というものですね。

「女の子はかわいい。女の子って楽しい。おしゃれも出来るし、やっぱりかわいいし、それにセックスしてて違和感が無い。妊娠も結婚も楽しめる」
「でも、私が好きになったこの子は、男の子なんだよなぁ… でもいいや。私は《この子》が好きなんだから、多少身体を変えても、《この子》っていう個性と魅力は失われないよね」
こういう腐女子以外には理解不能な不可思議思考回路(笑) も、うっとおしいジェンダーの取っ払いの過程、と考えると多少は理解しやすくなると思われます。
少年漫画における男性キャラクター→801創作における二次創作的なキャラクター(ジェンダー・セクシュアリティがとっぱらわれる)→還元的に女体化された二次創作キャラクター(ふたたび味付け程度にジェンダー・セックス・セクシュアリティが与えられる)
という過程が成立する。

恋愛モノにおける「男女のお約束」というものは、面白さではありますが、同時に、実は非常にうっとおしいものでもあります。
ある程度仲がよくなると異性としてのお付き合いを意識する、カップルとして認識されると周囲からの目線が高速的になる、女性・男性にはそれぞれ演じるべきとされるロールが存在する… 最低でも、ヘテロな恋愛モノには、こういうルールが存在します。
これを男女で書いて否定することもできなくはないのですが、往々にしてカジュアルになりそこないます。「男女のロールを振り捨ててお付き合いをしている二人」を書くことは、そこが焦点になってしまい、他の物語性を失ってしまうのです。
もっとこう、さりげなくお互いのことが大切だという淡い気持ちが恋愛感情へと移行していく様を、お互いへの過剰な独占欲が生み出す哀しい結末を、永遠に二人は一緒に暮らしましたという童話的なハッピーエンドを、《現実》という野暮なルールをほっぽりだして楽しむ方法はないものか?
……そこに、大昔頭がいいのか、あるいはおかしいのかした誰かさんが、「だったら思い切って、双方を女性/男性じゃなくしちゃえばいいじゃないの」と言い出したのです(笑)

しかし、何も女性性を否定しないといけないというのが、腐女子諸淑女たちの深刻な性的違和感に繋がっているわけではありません。
いまや、《女らしさ》《男らしさ》というルールを否定するというのは一種のジャンル小説における文脈のようなものになっていて、《ミステリにおいて謎が出てくる必然性》くらいの意味しかない、と思ったほうがいいでしょう。
多くのカジュアルな腐女子諸嬢は、普通に少女漫画も読むし、ドラマに出てくる恋愛だって楽しみます。さらにいうなら、いわゆる女性エロ漫画家のなかには、同時に801も好き、ショタも好き、という人が多数います。ようするに彼女らの性的好奇心(紙の上での!)を充たすには、既存のジェンダーの枠だけだと足りない、そういう世界にまで、801ってのは拡散しちゃってるのです。
ただし、傾向としては、腐女子諸嬢たちは、一般的に、過剰な女性性というものにあまりいい印象を持っていません。その意識は深刻なトラウマに根ざすものから、「あんまり化粧とか好きじゃない」という単純なレベルまで多彩です。ときに、腐女子諸嬢におけるファッションが、ドラァグ・クイーン化(女性性の過剰なパロディという意味での仮装)になってしまうのもそのせいでしょう。そんな腐女子諸嬢にとって、女性性ってのはアタッチメントで取り外しの出来るものであり、自分の本質においてさほど重要なものではありません。
「となりの801ちゃん」という漫画が非常に優秀だった(苦笑) のはその点で、基本的には、女性性というのはあくまで日常生活をおくるための「オーバーボディ」「きぐるみ」にすぎない、のです。

…とまあ、なんか堅苦しい文章で語ってきたですけれども。
ここ最近のドラマだのなんだのを見ていると、ジェンダーというものの撹乱ってもんは、来るとこまで来たよなー、という気がしないでもないです。
「花盛りの君たちへ」「山田太郎物語」という、共にジェンダー性をあえて混乱させてる作品が一緒に放映されている… 双方の作品に出てくる女優の男装、俳優の女装は正直そうとう不自然だと思うのですが、「そういうもんだ」と思える下地が、一般視聴者のみなさんにまで出来上がってしまっているのです。漫画読者という、より小さな枠だけではなく。
戦隊モノだと、たいていは司令官は女性もしくは人外(二足歩行する猫とか、ハムスターとか)で、いかにもマッチョで男性的なタイプというのはかなり昔にいなくなってしまいました。最近だとデカレンジャーの司令官ドギー長官が非常に父権的で優秀、良い意味での男性性をすごく持ち合わせたキャラクターでしたが、彼は犬でした(苦笑) そういうキャラクターを演じて説得力のある俳優さんは、もはや犬しかいないってことなんでしょうか。
とはいえ、まだまだ少年漫画の世界にはジェンダーの拘束というものは強く、非常に男性的なキャラクターは探せばいくらでもみつかります。でも、そういうキャラクターだからこそ、あえて《逆転》することに面白さを感じる。というよりも、原作時点でジェンダー的な不安定さを抱えたキャラクターをさらに転換させると、なにがなんだか分からなくなるという危険性のほうがおおきいでしょう。ある程度症状が進んでしまった腐女子諸嬢などは、男性さえいなければ、いっそ、女の子だけの世界も悪く無い! と百合とかにちゃっかりと理解を示してしまっているのにもそれは象徴的だと思われます。

とまれ、もともとジェンダーってのは不安定で社会的、そして、そこにやっかいさと面白さが共存しているものです。
世の中には何かを勘違いしている人がいて、「男女平等はそれぞれの性別の魅力をなくす」と思っている人もいるみたいですが、それはとんでもない間違いだと私は思っています。だって、性別の存在しない801の世界にも、ジェンダー性ってものは確実に存在し、その面白さは十二分に表現されてるんですから!
要するに、問題は、「セックス(身体的性別)が男/女なら、ジェンダー(社会的性別)も、セクシュアリティ(性的思考)も、すべて男/女であるべきだ」という固着的な思考にあるのでしょう。これだと組み合わせは二通りしかありません。でも、すべてを自由に選択しうるようになれば、人間は、最低でも8通りの性別を持ちうることになるのです。ここにさらに、現実には『両性愛(バイセクシュアル)』『無性愛(Aセクシャル・性欲を持たないこと)』が加わり、さらにバリエーションは広がります。そうなったとき、仮に、『ジェンダー』で『女性』を選択した人が、女性独特の面白さ… ファッション・しぐさ・社会的な立場、などを享受しようとしなくなるかというと、そんなわけがないでしょう。だって、わざわざ『女性』を選んだってことは、その人はそれを存分に楽しみたいと思ってるってことなんですから。

まあ、世の中が実際にそうなることは、なかなかないと思います。現実にはジェンダー・セックス・セクシュアリティの間には相関関係があって、簡単にパズルのようにあちこちを切り貼りすることは出来ないのですから。
でも、ファンタジーの世界だと、そんなことが出来ちゃっている。そうして世の中には、その楽しみを覚えてしまっている諸嬢が思ったよりもたくさんいる…
それだけのことなんじゃないかなぁ、と私は思うのでした。
以上、一腐女子の私見でした。



今日は恒例のシダの会でのTRPGセッション。ちょっとした事情により内容変更。最近おなじみの《BofA》にて、単発セッションを遊んできました。
最近はまともな子をやってるから、たまにはマッド分を補充するぞ~と張り切る自分。キャラクターメイキングをやりながら他のPL様と相談して、『補助型のブースター』を作ることに決定!
……まぁ、要するに意思を持った魔法のアイテムを、プレイヤーとして遊ぶことにしたのです。

いつも参加してるキャンペーン、『北へ』でおなじみの《英知の福音》、または《なんでも出てくる便利な魔術書》ことグノーシス・エヴァンゼルさん(笑) が意識にあったのもありますが、最近大好きな遊戯王の千年アイテムを意識してたというのもありました。とにかく今回は魔法のアイテムを遊ぼう! と決定。

その結果出来たキャラクターは、なんと、『ガラスのくつ』。
通称、というか愛称はリケ。ガラスのくつなんか普通に履いたら壊れて当たり前なので、見るからにマジックアイテムです。ところが問題発生。
それを履いた女性に栄光と権力をもたらす『ガラスのくつ』は…… 実は、愛を弄ぶ魔神によって、ハイデルランドに混沌と絶望をもたらすために作り出された、呪いのアイテムだったのです!

あれ、どういう経緯でそうなったんだっけ……?

まあ、リケは基本的には人間に化けて行動。幼い少女的な言動と、無邪気に見える行動、けれど、呪いのアイテムらしくしっかりと人を誘惑し人を陥れる(笑) というキャラクターに相成りました。
見た目はどことなくみすぼらしい風情の12・3歳の痩せた少女。ただし、真っ白な髪と真っ白な肌、ガラスの靴をモチーフにしたペンダント、そして、どんな路を歩いても決して傷つくことも汚れることも無いやわらかい素足が特徴です。
ストーリー当初の契約者(ただし不完全)は幼くして領主となった貴族の娘、フランカ。けれど彼女は警戒したのかリケを履いてくれなかったので、リケはおよそ5年間ただの置物(苦笑) としてフランカの話し相手を務めていました。ところが、そこに現れたのが野心と渇望を抱いた聖痕の娘、ガルネット。
「手に入れたものに栄光をもたらす美しいガラスの靴」に興味を持っていた彼女はリケに接触。けれど、リケの返事は呪いのアイテムらしく、残忍極まりないものでした。

「かわいそうにね、にせもののお姫さま。
あなたは男の人に見てもらうためにみんなの前でおどったことはあっても、王子さまに抱きしめられて、みんなに見つめられながらおどったことなんてないんだわ。
わたし、だからあなたの靴になんてなれない」

……ガルネット、憤激。
その後、ガルネットはリケへの復讐心からフランカへの協力を申し出て、半ば強引にリケを譲り受けます。リケと契約を結ぶガルネット。リケは彼女に大いなる力をもたらし、ガルネットは、街へと攻め込んだ山賊たち、およそ100人を一瞬にしてすべて抹殺するという凄まじい奇跡を起こします。
その後、魔剣に魅入られた男との戦いの中で、リケの力も用い、魔法使いとして活躍を見せたガルネット。ですが、戦いの中でリケの本性に気付きます。闘いが終わって後、リケを嫌い、打ち捨てようとするガルネット。
ですが、『ガラスの靴』を収めたトランクは、なぜか、幾度捨てても彼女の元へ戻ってくる……
そして、彼女の耳には、無邪気な歌声が聞こえるのです。リケの歌声が。

「知らないはずじゃなかった 一度はいたら死ぬまで おどりつづける魔法の靴で 心も体もフラフラ」
「踊り子とあかい靴 ふたりきりの舞踏会 わたしが疲れて倒れるまで おまえが破れて壊れるまで」

なんというのろいのアイテム……

その後の飲み会だと、「DPが減る」「むしろSANが減る」とさんざん言われました。あー、楽しかった~
たまに悪い子をやらないと、ストレスが溜まってしまうのですよ。TRPGってそういうもんです♪(違)
ちなみに飲み会だと、同じくシダの会所属の通称神GMことKさんと、青臭くも正義感の強い青少年のロールを得意とするMさん(女性)とTRPG談義で盛り上がる。
Mさんは正義の味方キャラを演じるよねえ、という話にスタートして、「結局、正義を完全に捨てるキャラって演じられないんだよね」という話に。おお、私の逆だ。魂がカオス属性だといわれた私と(笑
女神転生をテーマに、たとえば、の話をしてみたり、「冷たい方程式」の話とかをしてみたり……

「たとえばここに、親兄弟からも見捨てられたひとりぼっちの孤独な子どもがいる。その子は一匹の悪魔と親しくなる。悪魔はしだいに大きくなり、周囲の人間を害するようになる。
だが、悪魔を殺そうとすると、子どもは、”殺さないで。この子はわたしのたった一人の家族なの”と訴える。また悪魔は、”私が死んだら、誰もこの子を守ってくれない”と訴える。
さあ、どうする?」

―――って設問をしてみたり。

「だが、お前に殺された人たちはどうなる? あの人たちにもみんな家族がいたんだ。お前にいくら大切な人がいるからって、他の人の大切な誰かを奪っていい理由になんてならない!」
「……とか言うと思う」 というMさん。
「人間たちはいつも同じだ。10人のために一人を殺し、100人のためなら10人を殺す。100人のためなら1000人を…… ならば私が1人のために10人を殺して何が悪い。お前たちと同じことをしているだけだ!」
「……とか言わない?」 とか答える私。
その後結論は出ないけれども、Mさんとぜひセッションしてえ! それもPC1(主人公)をMさんにやってもらって、PC2(ヒロイン)として口説いてもらいてえ! と熱説する私。
「私、好みのタイプじゃないと口説けないんですよねえ」
「人間的に好きになった子は、ついつい、『俺がお前を守る!』って言いたくなっちゃうんですけど」
Mさんよ、それを世間の人は”天然タラシ”と言うのですよ。
とにかく今度の目標は、MさんのPCに口説いてもらえるような魅力的な女性キャラを演じること~。来月の頭にはどシリアスなキャンペーンの続きもあるし、楽しみです。がんばるぞ!
調子が超悪くてなかなかアクセスできんですよ。どうしたんだ忍者さん。
ここ最近、いい作家にちょこちょこ出会えていてすごく幸せです。すごくHITだったのがリービ英雄!
かなり純文学畑の人なので、ちょっとなかなか手に取らないタイプの作家さんですが、母語を完全に日本語以外で小説を書いている(そして一定以上の評価を受けている)というむちゃくちゃ稀有な作家さんです。エッセイストとかだとたまにいるけど、作家というと珍しいからな。
しかも、リービ英雄は言語学者として大学に勤務しているというだけあって、「ことば」というものをとても尊敬して丁寧に扱っていることが一目で分かって好感が持てます。英語と日本語の違いというのが、簡単な翻訳で超えられるような壁ではなくて、『英語で考えること』と『日本語で考えること』の根本的な違いに触れているのがすばらしい。
『千々にくだけて』は9・11について実際に彼の体験を書いた半ノンフィクションですが、英語的思考と、日本語的思考のなかで引き裂かれる一人のアメリカ人の姿を描いていて、非常に胸に迫るものがあります。ぶっちゃけ、真面目な話、「9・11がアメリカ人にとって衝撃だった」ということが、こんなによくわかる本は無かった。
すごく印象的だったのが、『ground zero』を『グラウンド・ゼロ』を訳し、それから、『爆心地』と日本語に変換してしまうときの、強烈な違和感です。
アメリカにとって、『ground zero』は『ヒロシマ』であり、『ナガサキ』であり、戦争を終わらせるための正義の鉄槌だったはずだった。でも、それがいきなりアメリカのど真ん中に『ground zero』が出現してしまった。正義の鉄槌だと叫びながら突撃してきた飛行機によって。そして、『ground zero』の訳は『爆心地』――― 日本人にとっては、特別な感情を喚起せずにはいない単語です。
貿易センタービルと『ground zero』、そして、『グラウンド・ゼロ』と『爆心地』の間で引き裂かれる。その強烈な現実剥離感? ってものにすごく強烈なインパクトを感じました。ここまで言葉を上手に使える人ってのはいない。そして、すごく羨ましい。
日本語だけでも、言葉の世界ってこんなに豊穣なのに、他の言葉も知ることが出来たらどれだけだろう。でも、リービ英雄くらい外国語に精通するには、むちゃくちゃ努力と才能と好きがないとダメだろうからなあ。ちょっとがっかり。

それはともあれ拍手の返信です。
8/18>
鉛のお姫様が一番気になってしまいました。>
おお、日記のネタに反応をいただけて嬉しいですよ☆
いちおうは定石どおり(笑 鉛をヒロインにすえて書きたいですが、黄金とかはどういう性格なんでしょうね。メルヘンの基本ストーリーだと黄金がヒロインになるのでしょうが、これがおとぎ話になるとガラスがヒロインになる。そしてうちの趣味だと鉛になるv
鉛の心臓をもったお姫様…… きっと冷たくて鈍い、非人間的な心の持ち主なのでしょうが、そういうキャラこそ我が萌えです。現在ちょっと二次に手間取ってるためUPはけっこう先になるでしょうが、気長にまってていただけるとうれしいですv

なにか二次がえらいことな勢いになっててこちらの更新が停滞気味ですいません。でも自分でも驚いているんだ…… なんと毎日新作をUPしてるんだぜ…… まるで生きてるみたいだろ?(死)

でもそんなこっちゃ言ってばっかりだとダメなので、忘れないうちにメモを取っておきます。
”むかし昔あるところに、王さまとお妃様がいらっしゃいました。二人にはずっと子どもが生まれなかったため、あるとき、お妃様は三人の魔女にお伺いを立てました。そうすると、魔女たちはいいました。
「これからわたしたちがあなた方をたずねていきます。けれど、どのような姿をしているかはわかりませんよ」
 最初の日、すばらしい黄金の馬車に乗った貴婦人が、お城へやってきました。貴婦人は言いました。
「旅の途中で渇いているのです。何かください」
 王さまとお妃様は、黄金の杯に真っ赤な葡萄酒をみたして、貴婦人に差し出しました。貴婦人はそれを飲んでいいました。
「はじめの姫君は、黄金の心臓と、真っ赤な葡萄酒の流れる身体でお生まれになるでしょう」
 次の日、ひとりの可愛らしい女の子が子羊を抱いてたずねてきました。女の子は言いました。
「咽が渇いているの、なにかちょうだい」
 王さまとお妃様は、硝子の杯に黄金の蜂蜜酒をみたして、女の子に差し出しました。女の子はそれを飲んでいいました。
「ふたりめのお姫様は、硝子の心臓と、金色の蜂蜜酒の流れる身体でお生まれになるでしょう」
 最後の日、王さまとお妃様は魔女がやってくるのを待ちました。けれど、誰も現れません。あきらめて立ち去ろうとするころ、ひとりのこじきの老婆がお妃様に言いました。
「哀れんでください。咽が渇いているのです」
 みすぼらしい老婆を可哀想に思ったお妃様は、鉛の杯に冷たい井戸水を汲んで、老婆に差し出しました。老婆はそれを飲んで言いました。
「さんにんめの姫君がお生まれになるでしょう。鉛の心臓と、冷たい水の流れる身体を持って」
そうして、お妃様には三人の姫君が生まれました。
黄金の心臓を持つ姫君は、あまり美しいので、《ソレイユ(太陽)》と名づけられました。硝子の心臓を持った姫君は、あまりにかあいらしかったので、《ステラ(星)》と名づけられました。けれど鉛の心臓を持った姫君は、いつもだんまりで、いんきな姫君だったので、《ルナ(月)》という名を呼ぶものはいなく、皆が姫君を《鉛姫》と呼びました。
そうして、三人の姫君が年頃になり、婿殿を迎えることとなりました。王さまとお妃様は考えました。
「三人の姫は、みんな、特別な心臓を持っているのだから、ふさわしい婿殿をみつけなければ」
そうしてお触れを出されました。姫君たちを望む結婚していない男は、誰であっても城を訪れるようにと。”( 鉛の心臓のお姫様 抜粋 )

なにか童話テイストですが、本文を童話風に書き、さらに描きたい情景をスケッチ風の小品にまとめる、という変形パターンにしたいと思っております。
威厳に満ちたソレイユ、可憐なステラ、そして、鉛の定めを追ったルナこと”鉛姫”。三人のお姫様と、その婿殿たちの物語を予定。





 
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