オリジナルサイト日記
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あなたが掴んで引き毟ってくださるように、私は髪を伸ばしているの。
お久しぶりです。
…表サイトだとマジ久しぶりかもしれない(´・ω・`)
ここ最近、ホラー映画見てホラーアニメ見てホラー小説読んでという生活を送っておりました。あれですね虫が石の下のじめじめしたところにもぐるみたいなもんで、私にはそういう環境が快適なのでございます。
タイトルにもしましたが、アニメ「lain」が以前から気になっていたので、近くのツタヤが安価になってたタイミングを見計らって一気に視聴。なんだーこれはー!
なんとこれ、98年のアニメなんですね。当時はまだインターネットも一般に普及し始めた初期。携帯なんて当然無い。ポケベルが流行ってるくらいか?
同級生が学校の階段で、鏡をみながらルーズソックスの皺を調整していた時期だったような。
そういうことを考えなくても、今見ても古びたところのない名作です。寓話的だから逆に古くならないのかもしんない。でも私にはどうしても、統合失調症の女の子の物語に思えて仕方がなかったです…
統合失調症。妄想、幻聴、幻覚、強迫観念、離人感、考想吹入、世界没落体験。
なんか最近は統合失調症関係の書き物を見ることが少ないけど(名前が変わったせいか?)、ずーっと背後で聞こえている「………ブウウーンンンーンンンン…………。」という音が「ドグラマグラ」みたいに思えてならなかったです。
なんとなく頭として理解したところとしては、「玲音」はもともと人間ではなく、人間同士のコミュニケーションを脳のシナプスに模したときに発生している精神活動?みたいなものを、人間らしい形に模したもの?という感じ?
インターネットの発達のなかでネットという概念が発達したとき、彼女を人間状に擬人化するという発想が生まれてうっかり人間になっちゃったけれども、玲音自体はもともと人類と共に歩み続けていたそういう存在だったという感じ、でしょうか。
そして自分の補足としては、そういった妄想のなかで自己を統括し、なんとかして自分自身の拡散→集合を成功したひとりの少女の精神史ってイメージだったのか。
自己流解釈なので間違ってるのは承知のうえでございます。
しかしここ最近はこういう哲学的な作品(意味不明な実験作と言ってもいい)が少なくなっている気がしていたので、こういうのが見られて嬉しかった。私も20世紀の人間だから荒廃した狂気と醒めた知性の世界に弱いのです。
見もフタもない現実主義の権力志向なんて無粋ですわ。(90年代の人間)
そして、「ワイアード」って言葉にSFの香りがかすかに残っているのがなんとなく懐かしかったです。
私が知ってる中で一番古く一般的に「ワイアード(接続された)」って言葉が使われているのは、ティプトリーの「接続された女」です。そしてその後、直接脳内にインターフェースを埋め込んでネットに直結することを、「ハード・ワイアード(結線された)」という言い方をするようなサイバーパンクがウイリアム・ギブスンあたり? で登場してくると。
そういう意味だとここ最近の日本人、特に若い人はみんなワイアードされてるわけですが、実際に世の中で頻発する現実自体はそこまで世紀末的でもない。面白い時代になったものです。
ちなみに最近の視聴&読書はこんな感じ
映画
「デス・プルーフ」(ダイナーでダベってるチンピラおねえちゃんたちが可愛かった。あとターコイズのごつい指輪がすてき)
「ミスト」(一緒にみた母がラストで絶望していた…)
「空の境界・痛覚残留」(藤乃かわいい。式の俺っ子が坂本真綾さんの声ですごくいい感じ)
書籍
「製鉄天使」(ひさしぶりのラノベ調桜庭一樹。「砂糖菓子の弾丸をぽこぽこ撃ってる女の子たちの話」というレビューに完全同意)
「漆黒の霊魂」(「ダーク・ミュージック」がいまどき過ぎる…男の娘って…)
「ラブクラフト全集」より「狂気の山脈」(ラヴクラフト御大の文章苦手(´・ω・`))
「幻想文学千夜一夜」(まだ澁澤っぽかったころの荒俣さんの本。背景が分かるとファンタジーが三倍面白いよ!)
「疾風のマリア」(面白い本は何回も読みます)
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