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鈍くなった自分の精神が哀しい今日この頃。
代わりに目移りしにくくなったせいで、持久力のいる作業がちょっと得意になった気もしますが。

ここ最近でいちばんすごいと思った台詞回しは、『この世界の片隅に』のラストでしょうか…
こうの史緒氏の、なんていうか、誰のモノローグかもよく分からないけれども、誰の視点ともなく流れる景色と共に台詞が騙られるところが好き。

わたしはほぼ純正の都心育ち(横浜在住渋谷通学)です。で、この世界屈指のごったまぜの大都会で育ったことに何の後悔もしていないのですが、たったひとつ寂しいことがあるとしたら、『方言』をひとつも身に付けられなかったことがある。
わたしの日本語は全部フィルターがかかってて、なんつうか、ろ過されちゃってて色も味も臭みもない。紙面やテレビにのっかってもまったく問題ない純正の『日本語』。そこが実にあじけなくて寂しいです。
寺山修司の青森弁、こうの史緒の広島弁、遠藤周作の九州のことば、みんなちゃんと、「頭の中の表記不可能な言葉」を、紙の上に翻訳したというプライベートな魅力がある。
うらやましいなーいいなー
わたしもああいう言葉が欲しかったなー(´・ω・`)



突然失礼致します
此れは不幸の手紙ではありません

だってほら真冬と云ふのになまあたたかい風が吹いてゐる
時をり海の匂ひも運んで来る

道では何かの破片がきらきら笑ふ

貴方の背を撫づる太陽のてのひら
貴方を抱く海苔の宵闇

留まっては飛び去る正義
どこにでも宿る愛

そして
いつでも用意さるる貴方の居場所

ごめんなさい
いま此れを読んだ貴方は死にます

すずめのおしゃべえりを聞きそびれ

たんぽぽの綿毛を浴びそびれ

雲間のつくる日だまりに入りそびれ

隣に眠る人の夢の中すら知りそびれ

家の前の道すらすべては踏みそびれ乍ら

ものすごい速さで次々と記憶となってゆくきらめく日々を
あなたはどうすることもできないで

少しづつ
少しづつ小さくなり
だんだんに動かなくなり

歯は欠け
目はうすく
耳は遠く
なのに其れをしあはせだと微笑まれ乍ら

皆が云ふのだからさうなのかもしれない
或ひは単にヒト事だからかも知れないな
貴方などこの世界のほんのきれっ端にすぎないのだから

しかもその貴方すら
懐かしい切れ切れの誰かや何かの寄せ集めに過ぎないのだから

(略

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