オリジナルサイト日記
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ナンセンスかノンセンスかしりませんが、『楽園の知恵~あるいはヒステリーの歴史~』牧野修と、『宇宙衛星博覧会』筒井康隆がやたらと面白いです。
『楽園の知恵』はいろんな媒体で発表された短編をあつめたアンソロジーなんですが、奇才牧野修節が全開という感じでなんともいえませんね。牧野修は日本ホラー大賞で本格デビューとなったため、ホラー作家の印象が強いですが、今回はハヤカワSFシリーズJコレクションから出てる作品なのでSFかもしれない。
巻末を見ると『SFバカ本』で発表されたという作品が複数入っているんですが、これがどれもわけのわからん作品で最高でした。神秘学から魔術の歴史をたどり、それがクトゥルフの秘儀にたどりついて黙示録の時代を迎えるまでを『演歌』になぞらえて表現した『演歌黙示録(エンカ・アポカリプス)』、三流ポルノ風世界改変言語『インキュバス言語』を授けられた中年男が世界中をポルノに改変した上(惑星をメス奴隷調教! ブラックホールがよがり泣き!!)に世界を再創造してしまう『インキュバス言語』あたりが個人的にツボにハマりました。
まるで狂気の妄想のようなわけのわからん世界観を、ほとんど日本語を破壊するすれすれまでいった文体で記述するドライブ感には、なんとなく、夢野久作を彷彿とさせるものがあります。『ドグラ・マグラ』とかの狂気っぷりに近いものがあるというのか、悪文なのか確信犯なのか分からない妙な文体が近い。もしも夢野久作が現代に生きていて、SFを書いたら、きっとこんなんだろうなぁと思わせるものがあるなあと思いました。『ドグラ・マグラ』はSFだと思いますけど……
で、『宇宙衛生博覧会』はやっぱりエグ系ナンセンスSFアンソロジーです。『楽園の知恵』つながりでナンセンスSF読みたいーと思って借りてきたんですけれども、これもなんだかバッチイというかアホらしいというか…… こういうバカSFって、なんとなく、たまらない味わいがありますね。
基本的にバカな話は大好きなので、ナンセンス系都市伝説とかが大好きで、唐沢俊一も好きなんですが、こういうエロ・グロ・ナンセンス的センスもSFマインドなんだなーとSFの裾野の広さにちょっと感動してます。
あと、購入をずっと悩んでいた山本弘『アイの物語』を結局購入。某様のブログで絶賛されていたので……
山本弘は基本的に好き、というか妖魔夜行時代のファンなのですが、だんだん読んでて年齢と感性がずれてきたというか、この人の「心はいつも16歳」は洒落でもなんでもないんだなぁとちょっと思う。大人の知性と16歳の感性。どこまでも人間の正義と知性というものを信じ続ける楽観性というか明るさというかが、なんとなく少年の心を感じさせるな、と思うのです。少年の心というか、特撮とかを安っぽく見せつつ、非常に魅力的に見せ続けている『子供のこころ』というものがあるよなぁと。
読んでみたら高校時代に読んで感動し、掲載雑誌をずっと保管してた『ときめきの仮想空間』が収録されててびっくりしました。これ、とうとう本になったんだなぁ、って感じです。
これは本来DガープスというTRPG企画の付属短編小説だったんですが、単体としても十分に読めますね。仮想空間でのボーイ・ミーツ・ガール。でも、オチを見てから本文を読み返したくなるような仕組みがよく出来てるなぁと。これで感動したあたり、自分がSFを好きになる下地はあったのかもしれない。
まだ全部は読んでないですが、前半の短編はとりあえず懐かしいです。あとは後半が面白いと評判なので楽しみ~。
レビュー書きたい本はある…… でも好きすぎて書けないってことは本当にあるんだな、と今最近実感してます。
でも、出来れば近いうちに『ラギット・ガール』のレビューというか、感想かなんかをまとめたいなーと思ってます。そしてまた知り合いに買わせるぞ。楽しみ。(笑
『楽園の知恵』はいろんな媒体で発表された短編をあつめたアンソロジーなんですが、奇才牧野修節が全開という感じでなんともいえませんね。牧野修は日本ホラー大賞で本格デビューとなったため、ホラー作家の印象が強いですが、今回はハヤカワSFシリーズJコレクションから出てる作品なのでSFかもしれない。
巻末を見ると『SFバカ本』で発表されたという作品が複数入っているんですが、これがどれもわけのわからん作品で最高でした。神秘学から魔術の歴史をたどり、それがクトゥルフの秘儀にたどりついて黙示録の時代を迎えるまでを『演歌』になぞらえて表現した『演歌黙示録(エンカ・アポカリプス)』、三流ポルノ風世界改変言語『インキュバス言語』を授けられた中年男が世界中をポルノに改変した上(惑星をメス奴隷調教! ブラックホールがよがり泣き!!)に世界を再創造してしまう『インキュバス言語』あたりが個人的にツボにハマりました。
まるで狂気の妄想のようなわけのわからん世界観を、ほとんど日本語を破壊するすれすれまでいった文体で記述するドライブ感には、なんとなく、夢野久作を彷彿とさせるものがあります。『ドグラ・マグラ』とかの狂気っぷりに近いものがあるというのか、悪文なのか確信犯なのか分からない妙な文体が近い。もしも夢野久作が現代に生きていて、SFを書いたら、きっとこんなんだろうなぁと思わせるものがあるなあと思いました。『ドグラ・マグラ』はSFだと思いますけど……
で、『宇宙衛生博覧会』はやっぱりエグ系ナンセンスSFアンソロジーです。『楽園の知恵』つながりでナンセンスSF読みたいーと思って借りてきたんですけれども、これもなんだかバッチイというかアホらしいというか…… こういうバカSFって、なんとなく、たまらない味わいがありますね。
基本的にバカな話は大好きなので、ナンセンス系都市伝説とかが大好きで、唐沢俊一も好きなんですが、こういうエロ・グロ・ナンセンス的センスもSFマインドなんだなーとSFの裾野の広さにちょっと感動してます。
あと、購入をずっと悩んでいた山本弘『アイの物語』を結局購入。某様のブログで絶賛されていたので……
山本弘は基本的に好き、というか妖魔夜行時代のファンなのですが、だんだん読んでて年齢と感性がずれてきたというか、この人の「心はいつも16歳」は洒落でもなんでもないんだなぁとちょっと思う。大人の知性と16歳の感性。どこまでも人間の正義と知性というものを信じ続ける楽観性というか明るさというかが、なんとなく少年の心を感じさせるな、と思うのです。少年の心というか、特撮とかを安っぽく見せつつ、非常に魅力的に見せ続けている『子供のこころ』というものがあるよなぁと。
読んでみたら高校時代に読んで感動し、掲載雑誌をずっと保管してた『ときめきの仮想空間』が収録されててびっくりしました。これ、とうとう本になったんだなぁ、って感じです。
これは本来DガープスというTRPG企画の付属短編小説だったんですが、単体としても十分に読めますね。仮想空間でのボーイ・ミーツ・ガール。でも、オチを見てから本文を読み返したくなるような仕組みがよく出来てるなぁと。これで感動したあたり、自分がSFを好きになる下地はあったのかもしれない。
まだ全部は読んでないですが、前半の短編はとりあえず懐かしいです。あとは後半が面白いと評判なので楽しみ~。
レビュー書きたい本はある…… でも好きすぎて書けないってことは本当にあるんだな、と今最近実感してます。
でも、出来れば近いうちに『ラギット・ガール』のレビューというか、感想かなんかをまとめたいなーと思ってます。そしてまた知り合いに買わせるぞ。楽しみ。(笑
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