オリジナルサイト日記
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こんばんは。おひさしぶりです。
タイトルどおり、最近疑問に思っていることを、父にぶつけてみました。
「お母さんの初乳には免疫がいっぱいはいってるから、初乳を飲んだほうが赤ちゃんが病気になりにくいっていうけど、なんでその免疫物質は胃で消化されちゃわないの? あと、逆に言うんだったら、他の動物の免疫物質が経口で取り込まれちゃうってことは起こらないわけ?」
父の返答は
「それはたぶんノーベル賞レベルの問題だと思う……」
たよりにならん父め。理系の癖に。(ただし機械屋だけど)
なんで、個人的にちょっと調べてみました。
えーっと、そもそも初乳にはいってる『免疫』ってのは、正確には抗体、物質名としては『免疫グロブリン』という物質なんだそうです。これは糖タンパク分子の一種で、たんぱく質などの抗原にたいして反応し、くっつくという性質を持っています。で、この抗体を目印にして、白血球なんかが抗原に攻撃を仕掛ける……
で、さまざま種類がある抗体・免疫グロブリンですが、その性質などによって何種類かに分けられるそうです。で、IgAっていうタイプの抗体は、唾液、血清、鼻汁、母乳中などに存在する。
他のサイトで調べると、母乳中のIgAってのは特殊な分子がついて分泌型IgAになり、胃でも消化されないようになっている…… なるほど。
ちなみにこれが実際に赤ちゃんの体内に吸収されるかというと、そのへんがよくわからず、基本的には胃や腸の粘膜などに付着して感染症を予防する、という記述はあったんですがそれ以上は不明。結局母乳を通じて受け継がれるのか受け継がれないのか? どうなんだろー。
ちなみに、他の免疫抗体であるIgGなんかは胎盤を通じて体内で交換されてしまうらしいので、そういった体質は母乳の摂取云々だとあまり関係ないみたいですね。IgGが原因になってる病気ってのは、死にいたる重篤なものが多いため、これは一種の不幸だともいえるかもしれない。
これは仮定なんですが、もしもIgAが原因になる病気があるとしたら、それが母乳を通じて子供に感染するのを防ぐために母乳をあたえることを制限する、っていうこともありうるわけです。
逆に、エイズなどの病気にたいする抗体(ウイルスもたんぱく質らしい)があるとして、それがIgAだとしたら、そういう人の母乳を飲むだけでエイズにたいする免疫を持つことが出来る…… のか? この辺はいろいろと疑問ですが!!
ちなみにちょっと思ったんですが、このあたりが影響している吸血鬼ってのも面白いかも。
要するに抗体の一部を先天的に欠いていて、それを他人の身体から摂取する必要がある。たとえばIgGとかです。それを経口で摂取、喉から口内の粘膜で吸収し、自らの免疫能力の低さを補う…… この場合、ありとあらゆる病気に対応するため、IgGをコレクションするために、さまざまな人の血を口にする必要が出てくるわけです。
先天性免疫疾患を補填するために他人の血を必要とする吸血鬼…… 面白いけど謎の存在だなこれ。
ちなみにそういう経口摂取とかかわりのある病原体というと、やっぱり熱いのはプリオンですよ!!
プリオン=感染能を持つ蛋白因子 つまり狂牛病の元になってるっていうアレですね。
どういう理由なのかはわからんけれども、胃では消化されず脳に到達して、神経物質を変質されることによって病気を発症されるプリオン。なぜ胃で消化されんの? という部分が非常に疑問ではあるんですが、ようするに『同族食い』によって発症するというあたりが非常に興味深い。
プリオン病ってのは種々様々あれど非常に致命的なものが多いんですが(ただし珍しい症例っぽいので、単に病状の軽いプリオン病はまだ発見されてないという可能性もある)、ここで問題になるのは『経口でうつる』という点です。つまりプリオン病の保因者の肉などを食すと、それを食べちゃった人もプリオン病に発症するのです。
それで有名なのがいわゆる『クールー病』で、食人の習慣、それも女性にだけ食人の習慣があったクールーという人々の間で蔓延していたプリオン病です。これはいわゆる狂牛病ってゆーか、クロイツフェルト・ヤコブ病(長!)の類似疾患だったんですが、つまり、異常プリオンを経口摂取することによって感染し、食人の習慣がなくなると同時に消滅してしまったきわめつけの奇病です。
これってある意味、プロットにならないかな……
社会的な食人をテーマにした作品というと『ソイレント・グリーン』が有名ですが、プリオンを無害化させるには133度以上の高熱という、通常のたんぱく質だったら食用に適さなくなるほどの条件が必要だそうです。もしも未来、食糧危機によって食人が必要とされるときがきたとしても、もしかしたらプリオン病の恐怖がそれを押しとどめることになるかもしれない。あるいは、気付かないうちに蔓延していたプリオンが、時代を経て発症し、世界を恐怖のどん底に陥れるかもしれない……
うーん、SFホラー向け。
あと、経口摂取したものが消化されずに身体に影響を及ぼすって、つまりは薬とかと同じことなんですよね。それが単にたんぱく質になっただけでこれくらい不思議な事態になっちゃうってのがおもしろい。
バイオ系SFって大好き。こういう仮定を考えているだけで、なにやら面白いです。
タイトルどおり、最近疑問に思っていることを、父にぶつけてみました。
「お母さんの初乳には免疫がいっぱいはいってるから、初乳を飲んだほうが赤ちゃんが病気になりにくいっていうけど、なんでその免疫物質は胃で消化されちゃわないの? あと、逆に言うんだったら、他の動物の免疫物質が経口で取り込まれちゃうってことは起こらないわけ?」
父の返答は
「それはたぶんノーベル賞レベルの問題だと思う……」
たよりにならん父め。理系の癖に。(ただし機械屋だけど)
なんで、個人的にちょっと調べてみました。
えーっと、そもそも初乳にはいってる『免疫』ってのは、正確には抗体、物質名としては『免疫グロブリン』という物質なんだそうです。これは糖タンパク分子の一種で、たんぱく質などの抗原にたいして反応し、くっつくという性質を持っています。で、この抗体を目印にして、白血球なんかが抗原に攻撃を仕掛ける……
で、さまざま種類がある抗体・免疫グロブリンですが、その性質などによって何種類かに分けられるそうです。で、IgAっていうタイプの抗体は、唾液、血清、鼻汁、母乳中などに存在する。
他のサイトで調べると、母乳中のIgAってのは特殊な分子がついて分泌型IgAになり、胃でも消化されないようになっている…… なるほど。
ちなみにこれが実際に赤ちゃんの体内に吸収されるかというと、そのへんがよくわからず、基本的には胃や腸の粘膜などに付着して感染症を予防する、という記述はあったんですがそれ以上は不明。結局母乳を通じて受け継がれるのか受け継がれないのか? どうなんだろー。
ちなみに、他の免疫抗体であるIgGなんかは胎盤を通じて体内で交換されてしまうらしいので、そういった体質は母乳の摂取云々だとあまり関係ないみたいですね。IgGが原因になってる病気ってのは、死にいたる重篤なものが多いため、これは一種の不幸だともいえるかもしれない。
これは仮定なんですが、もしもIgAが原因になる病気があるとしたら、それが母乳を通じて子供に感染するのを防ぐために母乳をあたえることを制限する、っていうこともありうるわけです。
逆に、エイズなどの病気にたいする抗体(ウイルスもたんぱく質らしい)があるとして、それがIgAだとしたら、そういう人の母乳を飲むだけでエイズにたいする免疫を持つことが出来る…… のか? この辺はいろいろと疑問ですが!!
ちなみにちょっと思ったんですが、このあたりが影響している吸血鬼ってのも面白いかも。
要するに抗体の一部を先天的に欠いていて、それを他人の身体から摂取する必要がある。たとえばIgGとかです。それを経口で摂取、喉から口内の粘膜で吸収し、自らの免疫能力の低さを補う…… この場合、ありとあらゆる病気に対応するため、IgGをコレクションするために、さまざまな人の血を口にする必要が出てくるわけです。
先天性免疫疾患を補填するために他人の血を必要とする吸血鬼…… 面白いけど謎の存在だなこれ。
ちなみにそういう経口摂取とかかわりのある病原体というと、やっぱり熱いのはプリオンですよ!!
プリオン=感染能を持つ蛋白因子 つまり狂牛病の元になってるっていうアレですね。
どういう理由なのかはわからんけれども、胃では消化されず脳に到達して、神経物質を変質されることによって病気を発症されるプリオン。なぜ胃で消化されんの? という部分が非常に疑問ではあるんですが、ようするに『同族食い』によって発症するというあたりが非常に興味深い。
プリオン病ってのは種々様々あれど非常に致命的なものが多いんですが(ただし珍しい症例っぽいので、単に病状の軽いプリオン病はまだ発見されてないという可能性もある)、ここで問題になるのは『経口でうつる』という点です。つまりプリオン病の保因者の肉などを食すと、それを食べちゃった人もプリオン病に発症するのです。
それで有名なのがいわゆる『クールー病』で、食人の習慣、それも女性にだけ食人の習慣があったクールーという人々の間で蔓延していたプリオン病です。これはいわゆる狂牛病ってゆーか、クロイツフェルト・ヤコブ病(長!)の類似疾患だったんですが、つまり、異常プリオンを経口摂取することによって感染し、食人の習慣がなくなると同時に消滅してしまったきわめつけの奇病です。
これってある意味、プロットにならないかな……
社会的な食人をテーマにした作品というと『ソイレント・グリーン』が有名ですが、プリオンを無害化させるには133度以上の高熱という、通常のたんぱく質だったら食用に適さなくなるほどの条件が必要だそうです。もしも未来、食糧危機によって食人が必要とされるときがきたとしても、もしかしたらプリオン病の恐怖がそれを押しとどめることになるかもしれない。あるいは、気付かないうちに蔓延していたプリオンが、時代を経て発症し、世界を恐怖のどん底に陥れるかもしれない……
うーん、SFホラー向け。
あと、経口摂取したものが消化されずに身体に影響を及ぼすって、つまりは薬とかと同じことなんですよね。それが単にたんぱく質になっただけでこれくらい不思議な事態になっちゃうってのがおもしろい。
バイオ系SFって大好き。こういう仮定を考えているだけで、なにやら面白いです。
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