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オリジナルサイト日記
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ひさしぶりに続きを書いてみました。

******



 二人は、校舎の裏にある非常階段から、校内へと侵入した。クラスへ行くのは危ない、というドラ衛門の判断だった。折り良くというかどう言うべきか、プールからの水の噴出のせいで、校内は大騒ぎになっている。混入されたガソリンに気付いた誰かが通報したようで、消防車などが近づいてくる気配もした。
「これで安心だよね、ドラ衛門?」
 屋上から見下ろしながら、ノビはほっと胸をなでおろす。
「たぶん、消防署の人がガソリンを処理してくれると思うし、もう、ぼくが見た『未来』通りになる要素は無い……」
「いや」
 だが、ノビの言いかけた言葉を、ドラ衛門は無慈悲に断ち切った。
「まだ『エージェント』が残っているはずだ。また、爆発というほどの規模にはならないにしろ、学校が炎上する可能性はまだある」
「え……」 
 ノビは声を失う。ドラ衛門は淡々と言う。
「この時代のスプリンクラーは、炎に反応して栓がはずれ、ソレによって加圧された水が噴出するという単純な仕組みになっている」
「う、うん」
「スプリンクラーがストップしたことによって、加圧されたガソリンが飛沫する可能性はなくなった。だが、一撃目の『栓』を外した『炎』は、確かにどこかに設置されているはずだ」
「……!」
 つまり、ノビが『視た』、学校の爆破には、そのスタートとなるための一種の『雷管』となる存在が仕掛けられていたということだ。
 あまり大規模なものである必要は無い。まず、一つ目の『雷管』が爆発し、スプリンクラーの栓を吹き飛ばす。それによって発生した炎が次の栓を破壊し、噴出したガソリンに引火する。―――そうして、学校は、連鎖的に発生するガソリンの爆発で、炎に包まれる。
 ノビにも、ようやく、事態が理解されてくる。それを見て取ったらしいドラ衛門は無感情に続ける。
「まだ配管の中にはガソリンが残っている。スプリンクラーを作動させるための爆発物が作動した場合、そのガソリンが炎上する可能性がある」
「そ、それって、大火事になるってこと!?」
 ドラ衛門は、軽く、校庭のほうへと視線をやった。
「校内の退避は、既に始まっているようだ。消防隊も待機していることだし、さして大事にはなるまい」
「よかった……」
 胸をなでおろすノビに、「だが」とドラ衛門は無慈悲に言った。
「『エージェント』はまだあきらめていない可能性が高い。退避した生徒の中にお前がいないことに気付けば、必然的に校内へと戻ってくる。場合によっては火災の発生をカモフラージュにして、お前を狙ってくる可能性もある」
「……!!」
「お前は、友人が炎の中に取り残されて助けを求めていた場合、どうする?」
 あまりといえば、あまりの問いかけに、ノビは再び絶句する。もう、今日何度目になるか分からない。
 炎の中に友人たちが、という。
 自分は臆病だから逃げるかもしれない、とノビは反射的に思った。
 ―――だが。
 思い出す。『既に体験した未来』のことを。
 あのとき、ノビは、出来杉をかばうために、しず香の前に立ちふさがりはしなかったか?
 その結果、『死んだ』のではないか?
「た……」
 ノビは、ためらいながら、言わざるを得なかった。つま先に視線が落ちる。
「助けに、行っちゃう、かも……」
「そうか」
 ドラ衛門はその答えに関して、なんら、感情的なコメントをさしはさまなかった。代わりにホルダーから短いペンのようなものを出し、ノビに手渡す。『除霊ペン』とノビが呼んだモノだった。ノビはドラ衛門を見上げる。ドラ衛門は答える。
「万が一の場合、それを使え」
「え」
「頚部でなくとも、ダメージは与えられる。部位によってはショックで気絶させることも可能だ。護身用だと思え」
「―――」
 ドラ衛門は、無表情に言った。
「護衛のためにはお前から離れるわけには行かない。だが、『エージェント』を放置するわけにも行かない。必然的にお前を連れたまま、エージェントと戦いざるを得ない。無論俺は身を挺してでもお前をかばうことを最優先にするが、万が一の事態には備えておけ」
「ちょっ―――」
「So it goes.(そういうものだ)」
 ノビは、まじまじと、ドラ衛門の顔を見つめた。
 彼は無表情だ。はじめからそうだ。さっき見た表情は見間違いだったのだろうか。ノビは手にしたペンへと視線を落とし、それから、また、ドラ衛門を見上げた。
 ぎゅっ、と『除霊ペン』を、握り締める。
「……うん」
 ドラ衛門はそれを見て、小さくうなずいた。そして、身に付けていたジャケットを脱ぐ。重いジャケットをいきなりばさりとかぶせかけられて、ノビは慌てた。
「な、何!?」
「そのジャケットの生地には、対高速動体防御フィールドが組み込まれている。対ショック、防刃としての効果もある。『活性者』相手ならば気休めにしかならんかもしれん。だが、無いよりはましだ」
 ドラ衛門はジャケットの下には、袖の無い黒いアンダーを着ているだけだった。首についた大きな鈴のチョーカーが目立つ。一つの無駄もなく、しなやかな筋肉に覆われた肉体が一目で分かった。肩の辺りに小さく、数字のようなものがペイントされていた。……ペイントなのだろうか。あるいはタトゥかもしれない。
 ノビは我に返り、身体にのしかかるジャケットの重さにぎょっとする。慌てて反論する。
「でも、敵に向き合うのはドラ衛門なんでしょ? だったら、ぼくが着てるより、ドラ衛門が着ているほうがいいじゃないか!」
「俺は傷ついても治る。お前を守るのが俺の使命だ。ならば、優先順位はお前のほうが上だ」
 当たり前のことを言っている、とでもいいたげな言い方だった。ノビは弱弱しく反論しようとする。
「で、でも、もしもドラ衛門が大怪我したら……」
 思い出す。『未来』で、自分がどういう死に方をしたか。
 正体不明の『手』に頚椎を粉砕されて、即死した。あの『手』がどれだけの力を持っているのかは分からないが、仮にターゲットになったなら、到底無事ではいられまい。
 けれど、その事実は、ドラ衛門にも既に伝えてあったのだ。こともなげに言う。
「ロボットは壊れても戻る。人間は戻らない。So it goes.(そういうものだ)」
 ドラ衛門は、断固とした口調で言った。
「俺の使命は、お前を守ることだ」
「……」
 守る、守る、というけれども。
 ……なぜ、自分というような人間が、そこまでして守られる価値をもっているというのだろう?
 ノビはためらいながら口を開きかける。けれど。
「……」
 ふいに、無言でドラ衛門が立ち上がり、返事を飲み込んだ。
 眼をわずかに細め、音に耳を澄ましている。やがてドラ衛門はちかくの壁に耳を当てた。何を聞いているんだろう? 戸惑うノビの前で、ドラ衛門はしばらく黙り込んでいたが。
「侵入者を発見」
 ふいに呟かれる言葉に、ノビは、度肝を抜かれる。
「え…… えっ!?」
「身長…… 体重…… 運動能力…… 推測するに子どもだろう。負傷はしていない。対象を特定は出来ないが、おそらく、お前と同じくらいの年齢だ」
「し、しず香ちゃ……!?」
 ノビが絶句すると同時に、ドラ衛門が立ち上がる。その巨躯に見合わぬ、まるで、体重を持たぬかのようなしなやかな動作。
「対応すべきものは二つ。『エージェント』と発火トラップ。『エージェント』の能力は、推測されるに『幻肢痛』タイプ」
 ならば、とドラ衛門は短く言った。
「遠距離戦で、決着をつける」
「え」
 彼の言葉はひどく淡々としていた。そして、感情を含めていない。
「お前の言葉から分析するに、おそらくその『源しず香』という少女の持っている『妄想』は、『幻肢痛』と通称されるタイプのものだ」
「げ…… げん、し……?」
 ノビは頭を必死で回転させる。どこかで聞いたことがあるかもしれない。そう、たとえばテレビの健康系バラエティ番組とかで。
「それって、たしか、腕とか足とかをなくした人が、無くなったはずの場所がイタイ…… ってヤツだよね?」
「そうだ。あれと原理は似ている」
 ノビは見たものを思い出す。虚空に浮かんでいた、『白い腕』を。
「『幻肢痛』の持ち主は、自分の腕や足などの器官の一部を『外部化』できる。それ以上はバリエーションが多すぎて特定はできん。だが、最悪の場合、相手は『視認できる距離』であれば、問答無用でこちらを攻撃することが出来るかもしれん」
「それって、望遠鏡とか鏡で見た場合も!?」
「So it goes.(そういうものだ)」
 考えてみればひどく理不尽な話をさらりと流す。ノビは納得がいかないままに立ち上がる。立ち上がろうとして、ふと、膝が震えていることに気付く。
 手が、冷たくて、気持ち悪い。
 冷たいくせに、ぐっしょりと汗で濡れている。
「う……」
 そうだ。
 思い出した瞬間、ぐっと胃が喉までせりあがってくるように感じる。
 たしかに自分は、あの『白い腕』に、殺されたのだ。
「……そ、そうだよ、ドラ衛門。あの腕……!!」
 あの腕は、自分の喉に『触れた』だけだった。
 にも関わらず、ほんの一秒前後の後、ノビは自分の頚椎が完全に破壊されるのを感じた。意識は暗転し、『死んだ』。
 だが、そんなことがどうして可能なのだろうか?
 あの腕は、何も『振りかぶり』も、『掴みかかり』もしなかった。慣性という力を得ない手が、純粋な握力だけで自分の頚椎を破壊したとでも? そんな仮定はナンセンスなような気がした。あの手は純粋に『握力』だけで攻撃していた…… だが、人間の首というものは、『重力』や『慣性』の力を借りないで、簡単に破壊されてしまうほどもろくはない。筋肉や骨組織によって何重にも保護されている器官…… それを、あの『手』は、どうやって破壊したというのだろうか。それに必要な『力』を得ないままで?
 つっかかりつっかり、そういった意味合いのことを説明する間、ドラ衛門は表情一つなく、口をさしはさむこともなく、ただ、黙って話を聞いていた。
 そして、やがて、口を開く。
「推測は出来る。非常に稀有な例だが、『幻肢痛』にはそういった能力を持つパターンもある―――」
 そして、ドラ衛門の口にした仮定は、ノビの想像を超えたものだった。
 ……その言い方は正しくは無い。
 呆然としているノビを置いて、ドラ衛門は屋上の端へと歩み寄る。見下ろす校庭には消防車やパトカーが駆けつけ、騒ぎは拡大しつつあるようだ。銀色の耐熱服の消防士たちがテープを張り巡らせ、校舎への立ち入りを制限し始めている。当然だろう。現在、校舎はまるごと一つの爆弾と化しているに等しい。水が加えられている分炸裂力では若干劣るが、それでも、校舎一つを火の海へ変えるのに十分なほどのポテンシャルは保たれ続けているのだから。
「どうする、ノビ」
 ノビは、声をかけられて、我に返る。
「あ……」
「お前は退避するか?」
 ドラ衛門の無表情な声に、ノビは、ぎょっとした。
「た、退避って!?」
「難しい選択肢だ。もしも仮に『幻肢痛』に想定しうる最悪のケースの場合、俺の側を離れることは、お前にとって致命的な結果を招きかねない。だが、俺と同行してエージェントに立ち向かうことには、当然だが、危険が付きまとう」
「……」
 返事を無くす。そんなノビに、その無表情な顔も崩さぬままに、ドラ衛門は問いかけた。
「ノビ、お前はどうしたい?」
「え、そ、あの」
「お前の無事が最優先だ。好きなほうを選べ」
「―――」
 ずるい。
 反射的に、そう思った。
 なぜそんな重大なところにきて、勝手に決断をこちらに押し付けるのだ!
「ずるいよ、ドラ衛門!! なんでそんな重要なとこだけぼくに決めさせるのっ!?」
「俺が決めたほうが良いか? ならば、俺に予想できる範囲内で、もっともお前の安全な選択肢を取るだけだ。だが、実際のところ、どちらの選択肢を選ぼうとも、お前の生存率にはさして差がない」
 かりに分かれて行動した場合、もしもドラ衛門が倒されれば、ノビを守るものは存在しない。無防備なまま、刺客の前へと放り出されるだけだ。だが、もしも同行した場合、ドラ衛門はノビを守りながら戦うという重大なハンデを得る。その結果が、彼に対して、いかなる不利をもたらさないとも限らない。
 そこまで考えて、ノビは、ハッとした。
 だが、勝手に現れて勝手にノビを守っているこの『自称、未来から来たネコ型ロボット』は…… 実際のところ、何一つとしてノビに強要をしては居ないのだ、と不意に気付く。
 ノビが、無事に。
 ノビの、安全のために。
 ……だが、それを最優先にした結果、『他の誰か』はどうなるのだ? そんな想像が、ふいに、冷たい舌のように、背中を舐めた。
 他の誰か。たとえば優。たとえばしず香。たとえば出来杉。そして…… 
 そろり、と見上げたネコ型ロボットは、鉄面皮のまま。
「も、もしも負けたら…… どうなるの?」
「俺は完全に機能停止するまで戦い止めん。なんとしても、お前を守る」
 ネコ型ロボットは、潔いというよりも、完全な無感情の決然さで、言い放った。
「それが俺の存在意義だ。So it goes.(そういうものだ)」
 ぐらり、と世界が傾くような気がした。
 それは、つまり。
 彼は――― ノビのために、『死ぬ』と言っているのだ。
「は……あははは」
 自分の空明るい笑い声が、耳障りだった。
「そんなバカなことって無いでしょ。ねえ、だってぼくたち、まだ会ってからほんの一時間くらいしか経ってないんだし……ッ!!」
 けれど、ノビは、その自分の答えの中に、血管に氷水が流れるような空々しさを感じる。
 なぜならノビは、見たのだ。
 焼け爛れ、ガラスの破片にまみれ、火ぶくれた肌が剥けて血まみれになった無数の死体を。
 そして――― 紛れも無い『殺意』というものをもって自分を見た存在のことを。
 あれが『リアリティ』だとするのなら、自分のひ弱な現実逃避には紙の盾ほどの防御力も無い。もしも眼を逸らせば死ぬ。そして死ぬのは、間違いなく『自分だけ』ではない。
「ドラ、衛門」
 ノビは弱弱しく眼を上げる。ドラ衛門は動かない。無機質な茶色い眼が、ノビを見下ろしている。透き通ったガラス玉の眼が。その非人間的な印象が、『瞬きの少なさ』からもたらされるものだとふいにノビは気付いた。ドラ衛門はあまり瞬きをしない。何故だろう? カチリ、と頭の中でピースがかみ合う。その冷酷な答え。
 隙になるから。
 相手が銃器で武装しているとき――― 『瞬きほどの間』は、致命的な隙となる。
 それほどに、ドラ衛門は、『戦うためだけ』に、作られている。
 決断をしなければいけない、とノビの頭の中で、何かが叫んだ。
 渇いた喉に飲み込む唾液は、血とガソリンの臭いがした。
 ノビは。
 ノビの、答えは―――

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今日もまた、徹夜してしまいました。
最近、週二日くらいのペースで徹夜・・・ 昼寝だとか、他の日の大量睡眠で補ってるからいいんですが、夜明けはなんだか居づらい気分になります。

ええと、遅くなるとついつい友達と話しちゃったりするのですが、最近の話題は、もっぱら『ジョジョの奇妙な冒険』だったりします。
誰かの服がかっこいいとか、誰かは最強だとか、いろいろあるんですが、なんだか熱いのは別の話です。
要するに、『スタンド』の話なのですよ。

いわゆる超能力モノの元祖というだけあって、スタンドの効果は多彩で面白いです。
でも、さらにそれをどうつかうかとなると、もっと面白い。
個人的に応用範囲が広くてお気に入りのスタンドは、私の場合『ゴールド・エクスペリエンス』と、『ラブデラックス』です。双方、応用範囲が大きいのが良い。
私は毒性生物とかが好きなので、必然性にそういうネタが多くなり、絵としてあまり美しくないかも・・・ でも、楽しいのでいいのです。

そんな中、最近の私の仕事は、『オリジナルスタンドの提案・命名』です。
提案は別にいい。他のジャンルでもいろいろやるし。問題は命名・・・ 洋楽タイトルもしくはバンド名という縛りは意外とめんどい。とはいえ、そこが楽しいのでもありますが。

ということで、考えたスタンドを一分公開です。

スタンド名《アンチクライスト・スーパースター》 能力者:ジョナサン・ジョースター
お分かりの通り、ジョナサンです。シリーズ唯一スタンドを持たなかった主人公です。
しかし、友人は彼が三部にて復活という話を書いてます。スタンドが無いと困ります。ということで、私が、テッド・チャンのSFをモチーフに考えたのが、これ。
具体的な外観は、ただの『茨』です。長さ数十メートルに及ぶ千切れない茨で、ロープとして、武器、防具として自在に振るうことが可能。ただし、アンチクライストの真価が宿っているのは、実は、発動時には『茨冠』と見える部分です。
その力は唯一、そして無比。
アンチクライストの本当の力は、『けして外れない未来予知』にあります。
アンチクライストによって現れた未来のビジョンは、対象者と使用者にのみ見えます。そして、そのビジョンは、見たモノに対して、絶対の拘束力をもちます。
たとえば、「コップの中身を飲む」という像が見えた場合、彼は必ず『自分の意思で』それを飲みます。仮に毒が入っていたとしても、です。
アンチクライストの見せる未来というものは、一冊の本のようなもので、中で動いている人間たちの感情などが克明に記録され、まるで登場人物に自由意志があるように見えても、結局は全てが決定済みだという性質を持っています。
そして、仮に対象者がそれに絶望して自殺する、逆上して襲い掛かってくる、などという事態が起こるとしても、『それすら記載済み』であるという悪夢のような状況を引き起こします。
実際にアンチクライストを使用された人がどういう心理状態になるかは、えーと、テッド・チャンの『あなたの人生の物語』を読んで欲しいんですが(笑) こういう内容ゆえに、ジョナサン本人は自分のスタンドを嫌っているようです。


スタンド名《スカボロー・フェア》 使用者:汐華初留乃
同じくパラレルのキャラクター、五部主人公ジョルノの『影』のような存在であるハルノのスタンドです。
基本はゴールド・Eの変化バージョンですが、ハルノはジョルノとは性格や過去が違うため、スタンドの性格も違います。
まず、『無生物を生物に変える』という根本は変わってません。ただ違うのが、『ダメージの反射』という部分です。
スカボロー・フェアは、受けたダメージ、スタンドによるバッドステータスなどを、相手にそのまま『返す』ことができます。たとえばステッキィフィンガーズの効果を受けた場合、相手にも、ハルノと全く同じ場所にジッパーが開きます。そして、この能力は相手の『敵意』に反応するため、事実上、距離・時間の制限を持ちません。仮にハルノを小舟に乗せて海に流す、といった手段をとっても、スカボロー・フェアは忠実に「餓え」と「渇き」を持ち帰ってきます。
ハルノが完全に偶発的な事故にでも会わない限り、スカボロー・フェアの効果は発動しつづけます。彼を殺す人間は、必ずや『死ぬ』ことになるのです。
ちなみに、加害者が本人だった場合、ダメージは狙った対象へ任意で転嫁できます。たとえば自分の足の腱を切断し、それを『転嫁』した場合、相手も足を損傷します。これには距離制限があり、大体20mが限界です。

スカボロー・フェア本体には、戦闘力も防御力もありません。外観はまるでラバーの拘束具でがんじがらめにされているようで、モノに触るどころか本体を庇うことすら不可能です。ハルノは実際のところ、普通のやり方では戦闘力を持たないでしょう。
このスタンドは文字通り、『諸刃の剣』であり、同時に『奇妙な鉄壁』でもあるということです・・・
とどのつまり、ハルノを殺すのは、とても簡単なのです。ただしスカボロー・フェアの『復讐』を恐れなければ、ですが・・・

これ以下は主未設定のスタンドですー

スタンド名《マイ・ケミカル・ロマンス》
中距離特殊型スタンドです。能力としては、『酸素』『水素』『炭素』の三つの原子を操ることが出来ます。
通常の科学変化とは違うため、マイケミのスタンド能力は速やかに発動します・・・
具体的には『二酸化炭素』から炭素分子を一つ抜いて『一酸化炭素』を作る、水を酸素と水素に分離する、炭素を構成しなおしてダイアモンドを精製する・・・あたりが得意技です。また、『酸化現象』を大きな規模で起こすと、それは『燃焼』になります。鉄などの金属の場合は急速に錆びさせることもできるでしょう。
また、有機物から炭素を抜いて化学式を変えてしまうこともできますが、これは生きた動物にはあまり効果がないようです・・・
スタンド本体はあんまり腕っ節が強くないようです。卑怯に戦おう!(笑)

スタンド名《ストロベリー・フィールズ・フォーエバー(SFF)》
特殊型スタンド?
人間の食欲を操作します。具体的には『何か』に対する異常な食欲、及びそれを味わえる特殊な味覚を付与します。これの対象になった人物は、指定された食材をよくて頻繁、悪くすると四六時中食べ続けることになります。
対象は食材である必要はなく、針・火薬・人間の耳のみ、などと言ったように指定可能です。さらには、音楽・哀しさ・絵画の美など、非実体のものも対象にすることが可能です。当然、『スタンド』も食べられます!
効果時間は解除するか本体であるスタンド使いが戦闘不能になるまで。
スタンド自身の腕っ節は・・・やっぱ弱そうです。


ちなみに、『アンチクライスト・スーパースター』はマリリン・マンソンのアルバム名、『スカボロー・フェア』はサイモン&ガーファンクルの楽曲、『マイ・ケミカル・ロマンス』はわりと最近流行ってる洋楽グループ名、『ストロベリーフィールズ・フォーエバー』は…… 言うまでも無いですねっ。

これが何に生かされるかは、謎です(苦笑)


不定例でセッションに参加してるTRPGサークル、『シダの会』にて、今日、新システム『ブレイド・オブ・アルカナ』の単発セッションに参加してまいりました!!

つっても、『ブレカナ』自体は新しいシステムでもなんでもないんですが。(笑
最近、該当のサークルのなかで流行ってるヨーと言われ、先日の誕生日にプレゼントしてもらったルールブックを手に、じゃあ、参加してみようかと行って見たのが今回のセッションでした。

……ですが、何が起こったのか、むちゃくちゃすごかった。
いろんな意味ですごかったため、一言では解説できないんですが(笑 キャラクターだけ、概要を説明しておきます。

PC1 ゼルギアス・R
過去の戦争で体の大半を自動人形に置き換えるという手術を受けた戦士。総じて物静かで冷静な印象を受けるが、戦闘時には自動人形だという特性を生かし、文字通り、体が稼動不可能限界に達するまでの獅子奮迅の戦いざまを見せる様は、まさしく、『戦神』の一言に尽きる。
過去の改造手術によって記憶を失っているが、あまり気にしていないらしい。もう20年も年を取っていないため20代後半の見た目なのにオヤジ(笑) 今回は、かつて身体に改造手術を施したドクトル・キルの依頼によって町を訪れる。

PC2 マリーヒェン
白いドレスを着た、13・4歳ほどの見た目の可憐な自動人形。ドクトル・キルの娘。
実はその身体には人間の魂をからめ取る力を持つ『命の水』が満たされており、その体内に存在する魂はかつて死した女性『ヴィルギーニア』のものであるらしい。現在はさる令嬢の下でメイドとして働いているが、その人辺りの良さ、愛らしさは実は感情制限によるものであり、後半は『悲しみ』を知ることが出来ない自らの存在性との葛藤に苦しむこととなる。
見た目は可憐な自動人形だが…… 実態は体内に『虚無』を宿した魔術兵器であり、ゼルギアスと同じく、リミッター開放時には危険きわまりない魔術兵器と化す。

PC3 カール・フォン・シュナイダー
元貴族の若き司祭。通称、『おぼっちゃん』もしくは『ヘタレ』(笑 マリーヒェンのかつての魂の器であるヴィルギーニアの恋人であったのだが、彼女の死によって心に深手を負い、世界をさまよう旅に出ている。
ヴィルギーニアの兄、ケーニッヒは妹の魂を呼び戻すために魔道に手を染めており、カールはケーニッヒの所業の罪深さと、彼自身の望みとの葛藤の間に苦しめられていた。
……が、ケーニッヒを倒した後、なぜか「ヴィルギーニア」の名前よりも「ケーニッヒ」のことばかりを懐かしがっていて、実はホモじゃないか疑惑が浮上。EDでヴィルギーニアとのつかの間の再会を果たすも、結局、疑惑は解けないままだった。(笑
落ち込んだときには実にわかりやすく飲んだくれており、そのやさぐれっぷりがラブリーで、死んだ恋人にまで心配されていた。戦闘のときだけ指揮能力のせいで強そうになるラブリーなへたれ。

PC4 ラ・トラヴィアータ (私のキャラです)
凶暴・狂犬・横暴と三拍子揃った賞金稼ぎ。とはいえ、この世界だと賞金稼ぎは治安維持の仕事もしているため、実質は警察官の一種だと思ったほうが正しい。18歳の女で魔剣使い。口調はガラッぱち、行動は乱暴だが、心根には一本の筋が通っているため、人からは信頼を寄せられるタイプ……らしい。
実は子どもだったころに誘拐され、破壊工作員として教育を受けていたため、名前・子ども時代・家族関係などを持っていない。その当時のトラウマからは、現在は開放されているように見えているが、彼女の心の闇は意外なところに派生し、町を襲う災禍と化すことになる。

PC5 ジルフェ・ジルベール
銀の髪と白い翼をもつ清廉な戦乙女。そして、『幸福の王子』におけるツバメさん(笑
町を見下ろす英雄、アン・ザ・キャシウスの魂を宿した銅像の元に留まり、彼の魂との語らいの元で、町へささやかな幸福をもたらすための使者となっている。この世界の『ヴァルフェ』は一種の魔神の使者であり、闇の眷属であるはずが、なぜ、そのような生活を選んだのかは、謎に満ちている。ひょうきんな元英雄と、クールな戦乙女の取り合わせは、何か牧歌的でもあり、一部の町の住人たちの間では、彼女の存在は「天使」として噂に上っていたらしい。(半分捏造)
最終的には物語の全てのパーツをつなぎ合わせるための使者となり、街を襲う災禍を退けるために尽力した。結果、彼女のもとに訪れた結末は悲劇的なものだったが、そのすべてを哀しみながらも凛然と受け入れた美しき翼の乙女である。
……彼女の余りの清廉さ、可憐さに、私はシナリオ途中からメロメロになり、プレイそこのけで萌えまくっていた。ダメじゃん。ジルフェはてんしなんだよ! とEDで主張したくらいだから、かなり重症。(『リルルは天使なんだよ!』と同じ言い方(ドラ映画より))


えーと、システムになれないため、戦闘がキツかったです……
ブレカナは、三つのクラス(アルカナ、と呼称される)を持ち、それぞれの技能と『奇跡』を獲得するんですが、その『奇跡』の使い方がむちゃくちゃ難しい。『奇跡』は基本的に他の手段では対抗の使用が無いほど強力なため、必然的に、「いかにして手持ちの『奇跡』を有効活用するか」が一番の問題ごととなってくる。
後半2時間くらい、ずっとラストバトルだったんですが、その内実はたったの「3ターン」だったということからも、そのややこしさが分かるでしょう(笑
結果、最後はジルフェの犠牲の元に辛くも勝利を収める、という哀しい展開のため、若干1名のPLはずっと泣きっぱなし(マリーティアのPLさん)。でも、そういう辛さがまたゲーム的なオモシロさにつながっていて、非常に緊張感のあるよいセッションでした!!

で、ブレカナは来週も、来月も続くのです。しかも来月からのはキャンペーン。(ミニだけど)
TRPGってのは、「いかにルールを把握しているか」が勝敗を納める部分が非常に大きいため、次回以降は私もキャラメイクを自分でやり、本気でがんばらないとなーと思っております。
今回のキャラは遊んでて楽しかったのですが、スペック的に不満を感じたのがやっぱり大きかったかなあ。無難に戦える戦士系を……って注文で作ってもらったため、たしかに安定した性能はあったんですが、一部に特化した特殊能力が無かったのがちょっと残念だった。
とはいえ、そういうマンチキンなキャラは自分で作れ(笑) ルールを把握してる人の自作キャラのが、やっぱり強かったし!! 

というので、次回もブレカナ頑張ります。
でも、やっぱり私的には萌えが大きかった。
ジルフェさん~、ジルフェさん~、ジルフェさん~~!!
ああーもう、ヴァルキュリーがこんなに萌えるなんて知らなかったよ!! 最高でした!!(いい笑顔)

昨日の記事を読み返して、われながら、「人間としてどうよ」と思ったので、流したいと思います。

平和な話題でもするか!!

うちの弟の学校が、現在、「はしか」で休校になってるそうです。
大学休校…… 初めて聞きました。SARSが流行ったときには校内に注意書きの看板は立ってたけれども。
伝染病について、そういえば、あんまり詳しく知らなかったのが、空気感染と飛沫感染の区別とかをテレビで明確にやってくれたのは嬉しかったです。やっぱり伝染病は人の密度が問題ってわけですね。

伝染病…… 何か、高校生のころ、『ホット・ゾーン』を読んで怖かったのを思い出すなあ。
あれはマールブルグとかエボラとかの出血熱の話だったんですけれども、今冷静になって考えると、マーブルグ出血熱がそこまで広がらなかった理由ってのは分かるような気がする。
というのも、マールブルグ出血熱・エボラ出血熱というのは、非常に激しい症状を示す(大量の出血を起こし、多臓器不全で死に至る)のですが、潜伏期間が非常に短く、また、基本的には飛沫感染であって空気感染ではない、という部分があるため、非常に発見されやすく、広範囲に広がりにくいのですね。

架空の病気が大流行し、人類が壊滅状態に陥るってのは、けっこうあちこちのSFなんかで見かけるテーマです。
でもまぁ、この場合は絶対条件になるのは、『潜伏期間が長く』『空気感染する』っていうことかなー?
潜伏期間が短ければ発症者はすぐ発見されちゃいます。しかも死亡率が高い場合、さっさと患者が死んでしまって感染が起こらなくなる。飛沫感染とか接触感染の場合隔離が非常に有効になる。
この条件を満たす病気、って考えると、やっぱ結核かしらん。
結核は潜伏期間が長く、かつ、空気感染する。死亡率も実はけっこう高い。けれども、キャリアが意外と死なずに長期間移動しつづけるため、大惨事を引き起こしやすい。
現在は抗生物質なんかが有効なため、結核はかならずしも死ぬ病気じゃなくなった…… とはいえ、現在は抗生物質に耐性を持った『スーパー結核』というものが存在しているというのだから、実際にコレが広まったらかなり怖くはあります。
しかし、まあ、そういう強力すぎる病原菌は、災厄ではあるものの、兵器としては失格ですね。だって味方にまで被害が及びそうだもんさー。
ちなみに、ふっと思いついたのは、エイズってのもこの条件を満たしてますね。潜伏期間が長く、キャリアが無自覚に細菌をバラまきがち…… 強いて言えば感染力が弱いため、予防が比較的簡単だという特徴はありますが。みなさん、性感染には気をつけましょう。あと、麻薬は絶対に回しうちをしないように。(しないだろうが)

細菌兵器といってぱっと思いつくのは、まず、ペスト、天然痘。さらにはボツリヌス菌および炭素菌。
ペストとか天然痘は、まあ、伝統的に非常に殺傷能力の高い病気です。
ボツリヌス菌と炭素菌は、それぞれ、『酸素のある場所では殺菌されてしまう』『ヒトからヒトへと感染しない』などの特徴があるため、使いどころが多彩です。ボツリヌストキシンは自然界だと最強の毒素、といわれているらしい…… けれども、嫌気性(酸素があるとダメ)なため、扱いが若干難しくはあるかもしれん。

今、個人的に考えているプロットがあります。
非常に強力な伝染病の発生、および、二次的に発生する薬害のダブルパンチです。
まず、脳炎系の病気が猖獗を極める…… そして、そのための予防ワクチンが生産されて、世界的に広がる。けれどもそのワクチンは人間の細胞をクローン増殖したものを原料としていたために、さらに十数年後、その人間が突然変異的に保持していた珍しい病気が、世界的に広がってしまう、という話。
まあ、そこまでずさんな…… と思いつつ、薬害ってのはたいていずさんな管理体制から出て来るんだしなあ。

……そして、気付くと今日もすさんだ話題だったのでした。
今回は18禁です。
そういう話題に嫌悪感を抱かれる方及び、お若い方は、以下を読まないことをオススメします。








フェティッシュ、と聞いて、連想するものを羅列。
一回目:手 爪 指 フライド・×× 食事 歯 抜歯 血 生理 初潮 少女 少年 白 骨 鎖骨 関節 人形…… 一回ストップ。
二回目:ピアス 針 針千本飲ます 嘘 舌 舌を抜く 舌ピアス 舌を噛む ものを食べる しゃぶる 齧る 切断する 食べる…… なんか戻ってきちゃったので一回ストップ
三回目:匂い 桃 腐敗 堕胎 妊娠 レ×プ スナッフ・ビデオ 誘拐 人身売買 貧困 紛争 少年兵…… フェティッシュとは全然関係なくなったのでストップ。

なんか総じて、「食」のイメージが強いですね。
やたらと舐めたりしゃぶったり噛んだりする単語が多いです。そして、虐待というか、痛さと連動する単語が多い。
というのも、私なりのエロスについてですよ。
今日、いつも購入しているTH叢書の最新刊を買ってきました。今回の特集は『禁断のフランス・エロス』! 
自分はあまりそっちの分野には詳しくないのですが、知ってるタイトルがいくつも載っていたので個人的に非常に面白かったです。『マルドロールの歌』『閉ざされた城の中で語る英吉利人』、サドの諸著作、あと『子羊の血』!! これは自分のフェバリット本である『グラン・ヴァカンス』のなかで元ネタ本と呼ばれていた本だったので、感動しました。
とはいえ、私はその辺の本はあまり詳しく呼んでないので、興味はもっぱら孫引き、もしくはミーハーに留まってます。あまり入手困難なのは持ってないし。

そのテのエロの特徴というと、まあ、高踏的というと聞こえはいいが、エロスだけを追及して『フェティッシュ』につっこんでるところがポイントだと思います。でもそこが自分の中では非常にポイントが高い。
私は、『不妊症・冷感症のエロス』が好きです。
エロスがエロスそれ単体で完結し、どこにもたどり着かない。そういう意味で、サディズム・マゾヒズム・少女愛/少年愛なんかが自分の中で非常に重要な要素となっている。さらにジェントロフィリア(老人愛)・部分フェティッシュも非常にあります。
……最も重要なのは、「フラットではないこと」です。
「フラット」であるというのは、つるんとしていること、やわらかいこと、一様であることを意味します。ビニールのような皮膚感覚を持った女性雑誌のモデル、美しいタレント、なんかはダメ。エロティックじゃない。
ざらざらしていること、ぎざぎざしていること、ひりひりしていること、が大切。
人間本来の皮膚ってものは、フラットではありません。こまかい皺があるし、毛穴もある。舐めると汗の味がするし、においもある。そして、皮膚ってものは、意外に弾力性に富んでいるものです。
皮膚は好き、というか、重要…… 人間の『皮膚』は、私にとって重要なフェティッシュの対象です。人と会うと皮膚をじっくりと見てしまう。特に手の皮膚が重要です。顔は女性の場合ファンデーションに覆われているので、本来の質感が分かりにくいのです。
血管が浮いている。皺がある。爪がある。ささくれがある。透き通っている、荒れている、皺がある、筋張っている…… その多彩さには、魅了されずにいられません。
で、美しいものを見ると、『壊したくなる』のが、私の悪い癖ですよ!!
実行はしませんが、美しい皮膚を見ると、そこにピアスを入れたらどうなるだろう、刺青をいれたらどうだろう、刃物で切り裂いてやったらどうだろう、と思ってしまう。
以前、『サディスティックサーカス』というイベントを見に行ったことがあります。まあ、フェティッシュ関係からサディスティック関係までのアングラなパフォーマンスを見せる徹夜のイベントだったんですが、私の目的はただ一人だった。ルーカス・スピラのスカリフィケーションの実演をみることです。
スカリフィケーション、というのは刺青などに類する身体改造の一種で、『皮膚に傷をつけることによって模様を刻む』という技法です。医療用のメスを使ったり、焼印を入れて皮膚を焼く『ブランディング』っていう技法もあります。
その日、実演されたのは、ブランディングでした。
被施術者は、推定20代前半の非常にスリムな女性。ルーカスはラバーのマスクとエプロンを付けて、黙々と彼女の背中を焼いていました。
音楽が煩かったから聞こえるはずが無かったんだけど、じゅう、という音とか、煙がかすかにあがる様とかが、見えた気がした……
皮膚を損傷すること。どうも、私はそこに魅了されてしまっているようです。

ええと、こっから下はさらにヤバい話なので、『いたい話』が嫌いな人は絶対に見ないように!!





実は私は、一時、精神的な問題を抱えて、『自傷行為』を行ってたことがあります。
とはいえ、きわめて…… とまではいかないけれども、重篤化はしなかった部類だと思います。傷跡はけっこう残ってますが、当時、「目立つと自傷だとバレる」と思っていたので自然に出来た傷に見える部位、また傷の配置にかなり気を配っていました。手当ても完璧にやっていたし、『縫う』といった事態まではたどりついていないので、かなり軽いほうだと思います。
でもまぁ、足にも手首にも、けっこう傷跡が残ってます…… 赤くなって蚯蚓腫れになっているのもあれば、肌色になってほとんど見えないもの、茶色く色素が沈着しているものもあります。
日常的には、「まずいなぁ」と思う。審美的に問題があります。傷の見えるファッションをするときは、やっぱりいろいろと気になるし。
しかし、同時に、「皮膚を傷つけることの快感」ってもんも、実際に私は体験してるってことになります……
はっきり言います。非常に異常な精神状態においてのみのことですが、『自傷行為』は、確実に一種の快感を伴います。
部位を選ぶ、傷をつける、傷を眺める、手当てをする…… その一連の行為には、変な快感がつきまとってたなぁ、と今となっては思います。事実、私は自分の傷跡を見ること、触ることが好きです。そこにあるのはナルシスティック、というか、もっと露骨に言えば自慰行為的な快感です。

これはあきらかに私だけの場合であって、自傷者全てに当てはまることじゃないって部分は、ゆくゆく理解して置いてください!!(そしてまた、自傷経験者の方がここを見ているのであったら、侮辱されていると思わないでください。これはあくまで私個人のお話なのです)

刃物は、いろいろ種類がありました。私が使ってたのはカッター・カミソリ・使い捨てメスとかだった。
切れ味は確実に違いました。一番鋭いのはカミソリだった。メスはもっぱら刺すのに使った。カッターはいちばん手軽に入手でき、また、傷が浅く済むので、愛用してました。
カミソリだと鋭すぎる。「引っかかる感じ」が無い。スッ、となぞると、その分だけスッと切れてしまう。バターをきっているような手ごたえの無さは、逆に、傷を深くしすぎるキケンと紙一重でした。
カッターは皮膚に引っかかった。引っかかるので、深く傷つけるのは難しいことでした。アレなあ、カッターで手首を切って自殺できる人間は、よっぽどの腕力の持ち主だと思います。そもそもカッターは、「切れない」のです。あと縫い針は刺さらない。マジ刺さらない。あれも覚悟が必要です。

で、まあなんの話かというと、『痛み』は『快感』と紙一重である、ということですよ。
たぶん誰でも経験があると思います。蚊に刺されたところを執拗に掻き毟っていると、いつか、爪がぬるりとすべる。気付くと血が出ている。かゆみ→快感→痛み、という連鎖です。
さらにその血を舐めたりする。味がする。血は、不味いです。吸血鬼とかが血が甘いというのは、嘘です。血というものは非常に不味いのです。喉に引っかかる、吐き気のするような味です。
でも、舐める。なんでなのか? 分かりません。

……まぁ、私が変態だっていうことなんでしょうねぇ。

とにかく、清潔でフラットな子どもの皮膚を、脂ぎった若い女の指が食い込むくらいやわらかい皮膚を、老人の色素が抜けて薄く透き通った皮膚をみていると、触りたくなる。そっから先も夢想してみる。実行しません。したら変態です。別にオナニーもしません。女だからです。
でもまあ、私のとってフェティッシュというものは、『皮膚感覚』というものと密接に結びついているのだな、と思ったという話です。

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