オリジナルサイト日記
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ネットをさまよっていて、『ALI PROJECTの曲は気持ち悪い』という趣旨の日記を発見。
……嬉しかった!(笑)
いや、だって、たしかに気持ち悪いんだもの。そんで、その気持ち悪さこそがアリプロの魅力だと思っているので、不自然にブームになってるっていうのはちょっとイヤな気持ちがあるのです。あまりに背徳的というか、ちょっとこれは不味いんじゃあ? 的な歌詞もかなり多いので、それを指摘してくれる声というのは素直に嬉しい。
特に気持ち悪いと思うのは…… なんだろう、やっぱしアルバム『Dilettante』はヤバめの曲が多いですね。
『食べて飲んで吐いて出し 泣いて笑い生きて死ぬ 弱肉強食成れの果て それがすべてそれで終わりさ』(人生美味礼賛)
『天井の屋根裏に小さな穴があるの 夜毎軋む足音 その目が覗くとき わたしの部屋は陳列台』(ディレッタントの密かな愉しみ)
『云うこときかない可愛い君を攫って 桃源楼の房間監禁しませう 絹繻子帯子で目隠ししたら 緋牡丹の荅に接吻を』(北京LOVERS)
『盛りの季節(とき)はすぐに過ぎて どんな泉も枯渇する 愛を失くして誰もみんな 骨まで老いて土になる』(密猟区)
うーん、退廃的。
宝野アリカは昔歌詞集を詩集として出してたんですが、それの帯がすごい。
「中原中也がパリの公衆便所でジャン・ジュネに犯されていたならこのような詩をかいたかもしれない」…… しかもこれたしか久世光彦さんが寄せてた気がするよ。
とまれ、甘いものは毒なのです。
本は教育のためにいいとかおっしゃる方、子どもにシェークスピアの劇を見せたいとおっしゃる方、美術館へ行くのは良いことだと信じている方、あきらかにそれは間違ってます。
正直、乱歩の初期作品…… それも『芋虫』とか『踊る一寸法師』を読むくらいだったらジャンプ漫画しか読んでるほうがよっぽど健全だし、『マクベス』を小学生に見せたり、ギュスターヴ・モローの画集なんぞを買い与えるくらいだったら、おとなしくそのお金でゲームを買うか、スポーツの感染チケットを買ってあげるべきだと思います。
『読書』はえてして『毒書』なのですよ。そして、『読書家』というのは、『毒書家』であることも、けっして少なくない。
本を読み音楽を聴き観劇をし美術をたしなむというこの悪徳……
驕慢、孤独、妄想という病を得たくないなら、すみやかにそういったことはやめることです。とはいえ、そういうことをいってやめられるような人間は、基本的に毒になるような本は読まないだろうなあ。
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