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長命種族ってよくSFだのファンタジーだのに出てきますけど、彼女ら(と限定。理由は後述)の繁殖力が低い理由とかいうのをちょっと考えて見ました。
人間が老化する理由ってのはえーとどれくらいあるんだろう。まずテロメアの現象によって細胞が増加能力を失うことと、あと、T細胞が自己抗体を作って自分の細胞を攻撃し始めること。脳細胞が死滅する…… これは脳の細胞のテロメアがなくなることが理由かなあ。基本的にはこのあたりの理由ですよね。他にも遺伝子的なエラーが重なるとか細胞に老化がプログラムされてるとかいろいろと話はあるみたいだけど、基本的にはこのあたりが一番メジャーな理由かなあ。
つまり、テロメアの減少しない細胞(ガン細胞みたいな)を持ち、自己抗体を作り出さない体だったら、基本的には老化しないはず、という話になりますよね。アポトーシス(細胞自死)が起こらないために問題が起こるという噂もありますけれども、アポトーシスにはテロメアは関わってないらしいんで基本は問題ないかと。
で、自己抗体を作らないってことは、T細胞がエラーを起こさなければいいわけで、つまり、T細胞の教育機関である胸腺が脂肪化しなければいいってことになります。つまり胸腺が老化せず、テロメアが減少しない細胞をもっている体だったら、理論的には老化しないはず!
でもこの場合問題になってくるのはアレルギーとかの問題だよなー。ようするに胸腺が退化しないってことは免疫が非常に強いということだから、不老の人間たちはアレルギーになやまされがちという話になりかねません。アレルギーってのは自己免疫の問題から発生する病気ですから…… アトピーが歳を取ると症状が軽くなっていくことが多いのは、胸腺が退化してT細胞があまり能力がなくなってくるためなんだそうです。同じ理由で花粉症も老化すると症状が軽くなることが多いんだとか。ほんとかな。
あと、さらに言うなら、妊娠した時には、胎児は人体にとっては異物となるわけで、免疫の過剰は胎児にたいする攻撃になりがち、つまり、血液型不適合妊娠(母子の血液型が違うため、胎児に対して免疫が攻撃を行う)に近い状態が非常に起こりやすい、そのため不老種族は非常に流産しやすい、とかいうことも考えられる、と。
胸腺が退化しないため老化しない、っていう不老種族は実はフィクションに登場していて、『ファイブスターストーリーズ』に出てくる人造少女ファティマたちがそうなんですが、彼女たちは原則として妊娠しないことになっています。あんがいその理由がこのあたりだったりして…… だったら面白いなー、と思ってみたり。
なんかSFっぽいバイオな話でした。もがーSFもゆるー。SF+美少女+動物! これ黄金の公式!!
前日記で紹介された『はやぶさ』も萌えるし、『クドリャフカ』も『ドリー』もみんな好きです。特にクド。人間の身勝手で死んでいった動物たちの一匹。今晩ロブスターの肉を食べた(店頭には水槽が展示されていた。あれ哀しくて見たくないよ……)私が言うのもアレですが、クドの魂は今も軌道上をめぐりながら地球を見下ろしているのかと思うと、なんつーか、なんともいえないせつなさを覚えます。
あと羊のドリーって6歳で死んでたんだね。羊の寿命はだいたい15年前後、つまり、ドリーはその半分で死んでたことになります。ロスリン研究所はドリーの死因は羊にありがちなヒツジ肺繊維症であってクローンであることは関係ないと言ってるらしいけども。でも、実際には高齢の羊に多い関節症なんかも発症してたんだそうです。ドリーの遺伝子は生まれた時から6歳だった…… そう考えると12歳の高齢になり、老人性の病気で死んだと考えるのが自然とも考えられます。
♪羊のドリー レプリカント 頭の先からつま先まで すべて誰かと同じ♪(元ちとせ ”羊のドリー”)
クローンテーマとか不老人間テーマとかのバイオ系SFが書きたい……!! くそう。またしても世間の需要からずれる欲求が……!!